ダイバーシティーマネジメント?
12月になってから、時間が経つのがさらに早くなったような・・・
気忙しい感じです。
「ダイバーシティー・マネジメント」という言葉を耳にしたことはあるでしょうか?
簡単に言うと、「多様な人材の活用を、企業戦略の一環として取り組む経営」のことです。
もう少し付け加えると、
「女性、高齢者、外国人、障がい者」など、組織内の多様な人材が、活き活きと働くことができる職場環境を整えることによって、
多様な人材の能力を最大限に発揮してもらい、経営活性化、業績アップを実現する経営
のことです。
でも、資金や人材も限られる中小企業では、「そんな余裕はない」とお考えになる経営者もいると思います。
さらに、中小企業では「役立つ優秀な人材の確保」することや「従業員の定着」が喫緊の課題であり、まず、それが出来てからの話だ、と言われる方もいると思います。
そのとおりだと思います。
しかし「役立つ優秀な人材の確保」をイメージしたとき、それを画一的・硬直的な枠で決めてしまっていることはないでしょうか?
例えば「20代から50代半ばまでの働き盛りの健康な日本人男性」というように・・・。
それから「今後も活躍できる人材」が職場にいたとしても、
私生活での病気、介護や育児等によって、業務上でのペースダウンしたり、思うように働けなくなったりすることも起こり得ると思いますが、そんな場合に、退職させてしまったようなことはないでしょうか?
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でも、もし誰でも分け隔てなく活躍できる環境を与えられ、
たとえ病気、介護や育児が必要な事態が従業員に起こったとしても、安心して働き続けられる制度などがあったら、
活き活きと働ける職場環境になり、おのずと従業員の定着率が上がり、会社に貢献しようとする優秀な従業員も育つのではないでしょうか?
一般的に、企業から一定の支援を受けた従業員には、会社のために一生懸命働こうという心理が働くものだと言われています。
つまり、ダイバーシティー・マネジメントは企業戦略の一環でもあるのです。
では実際に、ダイバーシティー・マネジメントでは、どのようなことに取り組むのでしょうか?
例えば、以下のようなことがあります。
1)女性の活用
>男性とは異なるセンス、高いコミュニケーション能力、細かい気遣い等があり、多様な市場ニーズに対応
2)高齢者の活用
>熟練した技術や経験による知恵の活用、流出および消滅の防止
>今後も増加が見込める質の高い労働力
3)障がい者の活用
>活かせる能力の尊重と発揮
>助成金の活用
>障がい者に優しい職場の改善から誰にでも優しい職場への変化
4)外国人の活用
>日本人にはない感覚や考え方、外国語の活用、国外への市場拡大への対応
5)育児・介護サポート
>就職希望する応募者が増加する可能性
>投資家の評価が高まる可能性
>優秀な人材の退職防止策に
>社内に「おたがいさま」精神が定着
>社会的信頼度の向上
6)病気サポート(社員の職場復帰プログラム)
>優秀な人材の定着
>従業員の士気向上
>組織への帰属意識の向上
おそらく企業(特に中小企業)にとって、ダイバーシティー・マネジメントは、導入当初のハードルは多少高いと思います。
でも「日本の将来の姿」を見据えた視点に立てば、「優秀な人材の確保」や「従業員の定着」だけでなく、企業のこれからの発展にとってもメリットは多いのではないかと思います。
ですから、それぞれの企業が、無理をせず、経営の実態を考え、各企業にあった独自のダイバーシティー・マネジメント(多様な人材の活用の仕組み)をつくっていくことが望ましいのではないかと思います。
「多様な労働者が能力を発揮でき、士気が高い企業にすること」は、多くの経営者が望まれていることだと思います。
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