へんてこ社労士のときどきブログ

さかべ社会保険労務士事務所オフィシャルブログ

人生100年時代。夢は何度でも

新しい年になりました。


今年も良い年になるといいですね。


程よい時間がありますので、久々にこのブログを書きたいと思います。


今年もよろしくお願いします。


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さて、本題に入ります。


カリフォルニア大学バークレー校等の研究では、
「日本では、平成19年生まれの子供の半数が107歳より長く生きる」と推計されたそうです。


まだまだ超長寿社会になる可能性があります。昔の人の2倍の人生。今の若者は長いすごく人生になりますね。いいことだと思います。


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でも「人生100年時代」では、安定した生活を続け、豊かな人生を送るためには「定年まで勤めて、年金で隠居生活」という単線型の人生では難しくなると思います。


おそらく何度か「人生の再設計と再スタート」をすることが必要になると思います。


また、長い間生活を支えるために、共働きの家族が増えて「家族の在り方」はもっと変化すると考えられます。


さらに、家庭の所得や教育環境の差で人生のスタートラインでつまずくと、100年の間に、その所得や教育の格差は埋まらないばかりか、格差がどんどん広がってしまう可能性もあります。


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例えば「世帯収入(税込年収)と学力の関係(平成25年度文部科学省委託調査研究より)」の調査結果を見ると、
「所得の高い家庭の子供」のほうが試験の正答率が高い傾向があります。
「所得が最も低いグループ(年収200万円未満世帯)」と「最も高いグループ(年収1500万円以上世帯)」では、正答率に20ポイント以上の差が出ています。


さらに、アフリカ系アメリカ人の3、4歳の子供を40年間追跡調査をした「ペリー就学前計画」という研究結果によると、「幼児教育プログラムを実施したグループ」と「実施しなかったグループ」では「高校卒業者比率」「年間所得2万ドル以上」「生活保護受給者率」などで大きな差が出ています。


日本の進学率については「所得別の大学進学率(文部科学省科学研究ひ基盤「2012年高卒者保護者調査」)」の結果をみると、「所得の低い世帯ほど、大学進学率が低い傾向」にあります。


また、生涯賃金については「学歴別の生涯賃金差((独)労働政策研究・研修機構「ユースフル労働統計2016」)」を見ると、大学卒と高校卒では、生涯賃金で7,500万円もの差が出るという結果になっています。


やはり、超長寿社会に向けて、みんなが同じスタートラインに立てることは重要だと思います。


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では「人生の再設計と再スタート」のための「学び直し」についてはどうでしょうか?


厚生労働省の「平成28年度能力開発基本調査」によると、
「学び直し」について正社員、正社員以外とも、7割強が問題があり、その理由として「仕事が忙しくて学び直しの余裕がない」、「費用がかかり過ぎる」「家事・育児が忙しくて学び直しの余裕がない」が最も多くなっています。


また、厚生労働省の「就業条件総合調査報告」によると、
「民間企業における一人当たりの教育訓練費」は平成2年代以降漸減傾向であり、人の教育への投資が減りつつあり、将来への不安が懸念されます。


文部科学省の委託事業「社会人の大学等における学び直しの実態把握に関する調査研究」によると、
企業が従業員の大学等での就学を認めていない理由として「本業に支障をきたすため」「教育内容が実践的でなく現在の業務に生かせないため」となっています。
企業の要望にも応えられるような「多様な教育プログラム」が必要なのかもしれません。


社会人の「学び直し」については、教育環境が整っておらず、以前よりも悪くなっているようにも見えます。


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そのような背景のもと、政府では「人生100年時代構想会議」を平成29年9月に設置して、「国の政策のグランドデザイン」を検討しているようです。
この中で出てくる「人づくり革命」という言葉は、テレビや新聞等で見聞きしたことがある方もいるではないでしょうか?


平成29年12月19日にその「中間報告」がありました。


主な項目として「幼児教育の無償化」「待機児童の解消」「高等教育の無償化」「私立高等教育の実質無償化」「保育・介護人材の処遇改善」についての提案が示されています。


また、その財源についての検討も含まれています。


さらに「リカレント(学び直し)教育」「大学改革や大学教育の質の向上」についてはこれからで、方向性のみ示しています。


そして、平成30年の夏には基本構想を打ち出すことになっています。


若者から高齢者まで、元気に活躍し続けられる社会をつくるために、
幼児教育から高等教育、更には社会人の学び直しまで、質の高い教育が提供できる仕組みを提案することができるでしょうか?


また、現在、高齢者向けの給付が中心となっている社会保障制度を、子育て世代や子供たちにも向けて、全世代型へと改革できるでしょうか?


超長寿社会は、確実にやってきます。


この中間報告に記載されている「誰にでチャンスがあふれる国」「何度でも夢を描ける国」に向けた提案を期待しています。


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残業を減らすヒント

秋は美味しいものが沢山ありますが、


特に秋刀魚(サンマ)は、秋になると話題になりますよね。


でも残念ながら、今年秋のサンマは不漁で高根の花になるかもしれません。


ですが、サンマと同じように「秋が旬」と言われているイワシが、今年は獲れているそうですね。


イワシは少し苦味があって大人の味ですが、塩焼、蒲焼、梅煮、マリネなど、お酒やご飯がすすむ、美味しい料理が沢山ありますよね。


いいですねえ。


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少し前のことですが、8月に残業に関する厚生労働省の報告の公表が2つありましたのでご紹介します。


「平成28年度の監督指導による賃金不払残業の是正結果」が平成29年8月9日に公表されました。


それによると、平成28年4月から平成29年3月までの1年間で、


時間外労働の割増賃金を支払っていない1,349もの企業が、


100万円以上の割増賃金を、さかのぼって支払うよう指導されました。


そのうち184企業では、1,000万以上の割増賃金を支払うよう指導されました。


全体で1企業当たり平均943万円、労働者1人当たり13万円もの割増賃金を支払うことになりました。


大きな企業はもとより、中小企業にとっては、特に大きな影響があったと思います。


国の施策や社会の変化などの効果なのか、10年前に比べれば、指導された企業数、対象労働者数、是正支払額とも大きく減少しているようですが、


ここ数年は、指導された企業数や是正支払額は大きく変わらず、なかなか違法な残業は減らすことは難しいようです。


違法な残業減らせない現実的な理由は企業側や労働者側ともにあり


また、業務上の慣行や環境、人材不足や労働者の生活なども影響し、一筋縄では解決しないのではないかと思います。


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この残業対策について、多少ですが、参考になるかもしれない調査報告が翌日ありました。


先ほどの「是正結果の公表」の翌日(8月10日)、厚生労働省から残業に関する調査研究の報告書が公表されました。


それは「過労死等に関する実態把握のための労働・社会面の調査研究事業報告書」です。


これは平成27年7月24日に閣議決定された「過労死等の防止のための対策に関する大綱」の中で、


過労死等の発生原因の実態解明のための調査研究が重要との認識から、平成27年より調査研究を実施しているものです。


多くの過労死等が発生していると指摘のある業界である、


「自動車運転従事者」「教職員」「IT産業関係者」「外食産業関係者」「医療関係者」等の職種・業種をより掘り下げた調査研究を行い、


また、併せて「労働時間把握の正確性」「残業手当の支給の有無」「残業を行う場合の手続」などが、
「平均的な1週間当たりの残業時間」「年次有給休暇の取得日数」「メンタルヘルスの状況」にどのような影響を及ぼすか等を分析しています。


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その調査結果のひとつとして、興味深いことが示唆されています。


それは「労働時間を把握すること」「残業手当を全額支給すること」及び「所属長が残業を承認すること」が、


「残業時間の減少」「年次有給休暇の取得日数の増加」「メンタルヘルスの状態を良好化」に資するということが数字で出ていることです。


つまり、そこから推察できることは、


事業主や所属長が「残業を把握も考慮せず、また見ぬふりをして、残業手当もできるだけ支払わないようにする」ことが、


結果として残業が増やし、また違法残業代が増えてしまうことを示唆しており、


一方、事業主や所属長が「労働時間を正確に把握し、承認し、残業手当を全額しっかりと支払う」ことで、残業時間が減り、当然違法残業は無くなることを示唆しているように思えます。


また、従業員のメンタルヘルス状態が良好化し、職場の環境が良化し、業績も向上する可能性があります。


少し楽観的で、シンプルに考えて過ぎているとは思いますが、


残業時間や違法残業を減らす方法のひとつのヒントだと思います。


企業としては従業員の残業時間についてしっかり管理し、


必要な残業についてはしっかり承認し


割増賃金を全額しっかり支払う方が、


事業主、所属長や職場にとっても好ましい結果
になるように思います。


如何でしょうか?


これからも、これらの調査は各職種や業種ごとに調査研究が進むと思いますので、


事業主の皆様も従業員の皆様も興味を持って注目するとよいのではないかと思います。



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求人票と「実際」の相違とは?

埼玉県の代表校が「遂に」甲子園で優勝しました。


玉出身者としては、本当に嬉しいですね。


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さて、今回は求人に関する話題を取り上げます。


厚生労働省

「平成28年度のハローワークにおける求人票の記載内容と実際の労働条件の相違に係る申出等の件数」

について7月7日に公表しました。


つまり、ハローワークで職を探している人が「求人票に書いてある条件」を見て応募し、


求人している会社に行ってみたら「実際の条件が異なって」いたので、


ハローワークに対して、「苦情の申し出や相談」をするという事例が発生しているので、


事例の「件数や内容」厚生労働省取りまとめて公表したということです。


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労働条件の相違に係る申出の件数は平成28年度は、
9,299件(全国)でした。


前年度の10,937件に比べると15.0%減少しています。


少し改善しているようですが、まだ9,000件以上もあり、少なくは無いようです。


苦情の申出の内容では「賃金が求人票と異なる」というのが2,636件(28%)で最も多く、


次いで「就業時間」に関することが1,921件(21%)で、


3番目が「職種・仕事の内容」に関することで1,311件(14%)でした。


では、これらの申出は全て、会社が偽った労働条件で求人していたのでしょうか?


この調査では確かに、申し出のとおり「求人票の内容が実際と異なる」とされたのが3,608件(39%)で最も多かった のですが、


「求人者(会社)の説明不足」が2,335件(25%)、「求職者と求人者の言い分が異なる」が915件(10%)、
「求職者の誤解」が576件(6%)、ハローワークの説明不足」が116件(1%)なども多く、


実は「情報の伝達」「意思疎通」の問題で、誤解から問題が生じていることも少なくないことが想像されます。


ですから、会社としては求人票を作成する時、誤解が生じないように、できるだけ明確に記載することが大切であり、ハローワークに対しても、しっかりと説明する必要があると思います。


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一方、求職者から申出のとおり本当に「求人票と実際の労働条件が相違」していた場合は、


ハローワークとしては「迅速な事実確認」と、必要に応じて「是正指導」をするとしています。


そして、法令違反のおそれがある場合には、労働基準監督署等と連携「紹介保留」や「求人の取消」等の対応を図ることになります。


ですから、会社が求人を行う際は、法令に則った労働条件を提示する義務がありますし、それを正しく伝えることも必要だと思います。


また、もし求職者が、求人票と異なる違法な労働条件で雇用されることがあった場合は、ハローワーク求人ホットライン(平成26年設置)に相談することをお勧めします。


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イクメンへのハードル

8月になると、お祭りや花火大会など、イベントが盛り沢山ですね。


故郷のお祭りを見ると、子どもの頃を思い出します。


でも、思い出と違う人達、出店や街並みなど、お祭りの雰囲気も変わり、


良いとか悪いとかではなく、「時の流れ」が心に染みます。


老けたつもりは全くありませんが・・・


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ところで、イクメンという言葉はかなり浸透してきているようですね。よく耳にします。


ご存知のとおり「イクメン」とは「子育てする男性」のことで、


「イケメン」と語感を合わせた言葉です。


積極的に子育てを楽しみ、自身も成長していく男性像をイメージしている呼称だと思います。


ところで、実際に「イクメン」はどのくらい増えているのでしょうか?


平成28年度「雇用均等基本調査 事業所調査結果概要」によると、


育児休業取得率」平成28年が3.16%で、平成17年の0.5%に比較すると6倍以上増えています。


でも男性100人中3人強程度では、まだ少ないですよね。


政府の育児休業取得率の目標値」平成32年に13%としていますが、あと3年半で4倍は大丈夫でしょうか・・・。


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それでは「妻の産後に、夫は会社をちっとも休んでいないのか?」と思う方もいると思いますが、そうではなく、


妻の出産後2カ月以内
「何らかの休暇(育児休業含む)」を取った夫は55.6%(平成28年度)でした。
平成28年度内閣府「男性の配偶者の出産直後の休暇取得に関する実態把握のための調査研究事業報告書」より)


なんと2人に1人の夫が、出産後、妻のために会社を休んでいます。(多いとは言えないかもしれませんが)


しかし、その内容を見ると、


最も多いのが、会社の規則にある「配偶者出産休暇」「出産日」に取った夫で、


出産日翌日を過ぎる「年休」取得が最も多くなり、出産日から日が経つにつれて取得が減っているようです。


また、の休暇取得日数は4日以上6日未満が最も多いのですが、


一方、妻の65%以上10カ月以上休暇を取得しています。


現状はやはり、育児・家事の主体は妻であり、夫は一時的な「お手伝い」のようです。


この状態が続けば、妻の就業の中断が長引き、結果として「妻のキャリア継続」が困難になる可能性が高くなると思います。


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それでも、夫の休暇取得が、徐々に増えていることは確かで、


休暇取得したくても取得しなかった夫も29.1%いるようです。


ところで、妻の出産後2カ月以内に休暇を取得した夫は、どんな人だったのでしょうか?


この調査によると、


1)休暇取得制度、ワークライフバランスへの取組、上司の理解等、職場環境が整っているところに勤めていること


2)日ごろの妻と夫の会話や妻からのリクエストなど、家庭内のコミュニケーションが充実していること
具体的には「出産に向けたスケジュール」や「夫の参加が必要な時期」等について日ごろから話し合っているなど


3)夫の育児や家事に対する参画意識が高いこと
具体的には「育児には父親の手助けも欠かせない」「父親はできる範囲で家事・育児に参加すべきだ」等考えているなど


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やはり、これら「職場要因」「家庭要因」「個人要因」が整うことが、イクメンを増やす条件になっているようですね。


もちろん、これだけの要因ではないと思いますが、少子化対策や、女性や男性の働き方改革に向けて、政府だけでなく、会社や働く人の意識改革が必要だと思います。


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学校の先生も大変なんですね!

梅雨入りして雨は降りますが、シトシトと長く雨が降るというより、


ザーっと沢山降って、カラッと晴れて暑くなるような日が多いような気がします。


最近の「梅雨らしさ」というのは自分のイメージだけで、「思い込み」なんでしょうか。


それとも、これからでしょうか。


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今回は学校の話題です。


時々、生徒のいじめ、自殺、教師の不適切な言動、セクハラ、体罰・・・最近では森友、加計学園の問題など、


何かとマスコミを賑わすような「学校」に関する事件や問題が起きています。



一方で、「真面目に」「真剣に」生徒と向き合っている先生方も沢山いらっしゃると思います。


そして、その先生方の業務量が増え過ぎて手が回っていないのではないか、という番組や記事の解説なども目にします。



最近、実際に先生の仕事の負担が10年前に比べて、かなり増えているという実態が、公的な調査結果で示されました。


この公的な調査とは、


文部科学省が「エビデンス(根拠)に基づいた教育政策の推進」することを目的として、


平成28、29年度の2年間実施している「教員勤務実態調査」というものです。


少し前(4月28日)に、「平成28年度の結果概要」が報道発表されました。


ここでは、その調査結果のポイントだけを少しご紹介したいと思います。


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〇 10年前(脱ゆとり教育の前)に比べて小中学校教員の1日当たりの勤務時間が平均40分前後伸びている。


  > 平成18年度の調査結果と比較して、平日・土日ともに、いずれの職種(校長、副校長・教頭、教諭、講師、養護教諭)でも勤務時間が増加しています。
(例えば、教諭については、1日当たり小学校で平日43分・土日49分、中学校で平日32分・土日1時間49分)


〇 平日も土日も若い教師ほど労働時間が長い傾向があり、特に中学校の土日はその傾向が強い。


  > 中学校の土日の勤務時間は、51~60歳が1日当たり2時間40分に対し、30歳以下は4時間20分と長時間になっています。


〇 中学校では、部活動の活動の日数がが多いほど、学内勤務時間が長い。また、土日の部活動については、部活動の種類により差がみられる。

  >中学校の土日では、部活動の顧問が無い場合1日当たり46分ですが、7日活動日数ある部活動の場合は、5時間12分の勤務時間になっています。


  >一部の文化部では1日当たり約30分ですが、運動部の野球部、サッカー部、バレーボール部などでは3時間以上の勤務時間になっています。


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〇 教諭の平日の勤務時間は、10年前に比べて、小学校では「授業」「学年・学級経営」、中学校では「授業」「授業準備」「成績処理」「学年・学級経営」の時間が増えている。


  >小学校の平日では「授業」の時間が、平成18年度の調査結果に比べて1日当たり27分増加、「学年・学級経営」では1日当たり10分増えています。


  >中学校の平日では「授業」は1日当たり15分の増加ですが、「授業準備」が15分、 「成績処理」が13分増えています。また「学年・学級経営」も11分増えています。


  >中学校の土日では「部活動・クラブ活動」が平均で1日当たり1時間4分、勤務時間が増えています。


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全体的に勤務時間は増えていますが、特に、平日の「授業時間」や関連する「授業準備」「成績処理」土日の「部活動・クラブ活動」、またなどが、目立って増えているようです。


この調査では、平成18年度と平成28年度の勤務時間と比較しているので、


平成23年の学習指導要領の改正で「脱ゆとり」教育として、それまで減り続けていた授業時間が30年ぶりに増加に転じたことが影響しているのではないかと考えられます。


また、「部活動・クラブ活動」については「自主的な活動」とされているものの、


生徒の加入義務化や勝利至上主義などによって、教師の負担増になっているとも言われています。


最近、文部科学大臣は、この調査結果をもとに小中学校教員の長時間労働解消に向けた負担軽減策を検討するよう、中央教育審議会中教審)総会で諮問したとのことです。


文科省は年内にも教員の働き方改革の緊急対策をまとめるそうですが、


やはり、児童・生徒の学習や学校環境をより良くするためにも、


先生が、余裕をもって充実した生徒指導ができる環境づくりは必要ではないかと思います。


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「雇用されない」で働く方法とは一体?

梅雨入りまでの良い季節です。


でも晴れると異常に暑いし、曇りや雨だとチョッピリ寒い。


ゴルフにはいい季節ですけど。


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「会社や上司に使われて働くのは嫌だなあ」と時々思う人はきっといますよね。


「だけど会社辞めて創業し独立するには資金やアイデアが不足だし、ハードルが高くて不安・・・」と考える人がほとんどだと思います。


でも、ここで取り上げる「雇用されない働き方」と言うは「独立開業」ではなく


「個人が企業への従属関係によらないで自らの意思で働く」ことを言います。


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少し前ですが、経済産業省の研究会が「雇用関係によらない働き方」について、研究報告書を平成29年3月14日に公表したので、どんな内容なのかそのポイントをまとめてみます。


この報告書は経済産業省の「雇用関係によらない働き方に関する研究会」から出されたもので、内容としては「提言」ですが、将来の日本の「働き方」のひとつの在り方を示しています。


この研究会が設置された背景としては、


> 少子高齢化社会が到来し、従来のような「一つの会社で一生勤め上げる」就業モデルが変わりつつあること


> 介護や出産・育児など自分の「ライフステージに合った柔軟な働き方」を選択できる社会が求められていること


> AI(人工知能)、IoT(モノのインターネット)、ロボット、ビッグデータなどの進展で、「企業単位」での仕事から「プロジェクト単位」に変化することが考えられ、技術の予見が難しい中、外部人材を活用することが求められる時代の到来が予見されること


などが挙げられています。


そして「働き方の選択肢を増やす必要性」や「働き手が企業と対等に仕事を進める利点」が述べられています。


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ではここで言う「雇用関係によらない(企業の指揮命令を受けない)働き方」とは、一体、どんなイメージなのでしょうか?


ひとつの事例としては、


まず仲介業者(プラットフォーマー)に会社や働き手が登録し、


インターネット上で仲介業者が業務内容から企業と働き手をマッチングして、


会社と働き手がマッチした場合「業務契約(請負契約)」を結ぶ ことで仕事を行うという流れです。


但し、ここで注意すべき点は、もし会社と働き手が「労働契約」を結んでしまうと、仲介業者は労働基準法で禁止されている中間搾取に当たる可能性があり、職業安定法の制限を受けます。
また、仲介業者と働き手が雇用関係を結ぶことは無いので「労働者派遣」でもありません


仮にここで例示されている「業務契約(請負契約)」を結ぶとしても、この仲介業者が利益を出して円滑な経営をするためには、労働法制の適正化が必要かもしれません。


しかし、ここで述べられている「雇用関係によらない(企業の指揮命令を受けない)働き方」が将来普及した場合には、


この方法での働き手は「労働者」ではないので、会社に対して「自律的で非従属的」な働き方ができるようになり、


一方、企業にとっては、技術予見の難しくなっていくなか、専門的な外部人材を積極的に活用し、オープンイノベーションが期待できるため、


働き手や企業の双方にとって有益になると述べています。


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ここで述べられている「雇用関係にない働き手」には、企業の求めにいつでも応じられるように、常に能力・スキルを高めておく必要があり、


専門性以外にも「交渉力」「人脈」「問題解決」などの基礎力も重視されることになります。


一方「雇用関係にない働き手」は労働法制の「労働者」ではないので、働くための環境整備が未だ不十分だということも併せて指摘しています。


例えば「雇用関係にない働き手」が病気、出産・育児での休業や、受注の悪化などにより収入を失った場合公的支援が不十分であり、新たな保険の創設の検討や休業時の補償制度の充実が必要になります。


さらに、「雇用関係にない働き手」は交渉上の立場が弱く、労働法制で守られていないので、報酬が低く抑えられ、報酬遅延のトラブルが発生する可能性があります。


また、社会的信用が低く、事業資金などの融資が得にくいため、「雇用関係によらない働き方」の地位を確立する必要があります。


ですから、もし「雇用関係によらない働き方」進めるのであれば、国に対し労働法制による「一定の保護」を受けられるよう将来的な検討を、この報告書では求めています。


また、能力・スキル形成も、本人の独学だけに頼るのでは不十分であり、


国、業界団体や仲介業者などによる効果的な教育訓練の支援も必要です。


さらに「雇用関係にない働き手」の認知度を高め、企業の活用が拡大するよう促す仲介業者の役割の重要性についても指摘しています。


如何でしょうか?


興味のある方は沢山いるかもしれませんが、なかなか厳しそうな労働環境ですよね。


今後、このような働き方が求められるとすれば、まだまだ環境整備が必要だと思います。


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ちなみに「社会保険労務士」の仕事の仕方は「雇用関係によらない働き方」に近いように思えます。




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転勤の雇用管理とは?

新緑が眩しい季節になりました。


晴れると爽やかな良い時期ですよね。


ゴールデンウィークは沢山遊んで、しっかり休んで、そして・・・また元気に働かないと。


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今回は「転勤」についてです。


毎年4月は人事異動に伴う「転勤」が多い月だと思います。


もしかすると最近「転勤」があり、やっと生活が落ち着いてきた方もいらっしゃるのではないでしょうか。


ここで使う「転勤」という言葉は、広域に事業活動を展開する企業において、「居住地の変更」を伴う人事異動のことです。


企業にとって「転勤」は、長期間雇う予定の人材の「適正配置」「人材育成」「昇進管理」「組織活性化」などのために行われることが多いと思います。


一方、労働者にとっては、自分のキャリア形成や生活設計に直結する大きな関心事であるだけでなく、実際に「転勤」があった場合、生活の本拠地が長期間にわたり変わり、暮らしに大きな影響を及ぼします。


さらに最近では、女性の就業率の向上共働き世帯の増加高齢化の進行労働力人口の減少などによって、仕事と家庭生活の両立が益々難しくなり、「転勤」に対するハードルも少しずつ上がっているようです。


ですから企業としては「転勤」させる際には、企業の都合だけでなく、労働者の事情や意向との「折り合いをつける」ことがこれまで以上に求められてきています。


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こうした企業のニーズや動向を見据え、厚生労働省から「転勤に関する雇用管理のヒントと手法(平成29年3月30日)」が、企業に対する参考情報として公表されました。


これによると、「転勤」を行う場合の基本的な視点として、企業が「自社にとって不可欠な転勤とは何かを見極めること」が有効であるとしています。


そのために、まず最初に、自社の「転勤」における現状を把握し検証することを勧めています。


例えば「転勤」させる主な目的となっているのは「適正配置」「人材育成」「昇進管理」「組織活性化」等のうち、どれなのかを分析します。


そして、それぞれの目的の占める割合その人数、さらに「転勤」に伴う負担費用(赴任旅費、手当、住宅費等)はどの程度なのか等も調べます。


さらに、実際に「転勤」させたことが実際にどの程度、会社に貢献しているのか、労働者の仕事と家庭生活の両立等の問題などが起きていないのか等も検討します。


その結果、「転勤」の目的に対する効果が得られているのか、効果に見合ったものとなっているかについて、コストも考慮しつつ検証することが有効としています。


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次に「転勤」の目的とされてた「適正配置」「人材育成」「昇進管理」「組織活性化」等の成果は、


本当に「転勤」という方法でなければ果たせないことなのか、他の方法で代替できないのかを検討することを勧めています。


検討の結果、代替はできず、自社にとって不可欠な「転勤」であれば、次にその「転勤」の人数や周期など人事異動全般のあり方から見直すことも必要としています。


このように必要不可欠な異動や「転勤」に絞り込むことで、異動や「転勤」による効果が効率的に得られる可能性が高まります。


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では、具体的に「転勤」の実施方法は、どのようにしたらよいのでしょうか?


ここでは「転勤」に関する雇用管理の考え方を、


「勤務地を限定しない場合」「勤務地の変更の有無や範囲により雇用区分を分ける場合」の事例に分けて説明しています。


1)勤務地を限定しない場合

この場合は、労働者の事情や意向との折り合いをつけ、納得性を高めたりするために、定期的な個人の状況把握や、転勤の打診の段階での意向確認をすること、


また、転勤の時期、頻度や期間等についての原則について社内で共有し、転勤対象の労働者に対しては個別に示すことにより、労働者が自己のキャリア形成等についてある程度の中長期的な見通しが持てるようにすることが望ましいとしています。


2)勤務地の変更の有無や範囲により雇用区分を分ける場合


この場合は、例えば「全国(海外含む)転勤のある雇用区分」「一定の地域ブロック内の転勤がある雇用区分」また「転勤がない雇用区分」などを設定し、「コース別雇用管理指針」に基づき適正に適正な運用し、


雇用区分間の「処遇の均衡」や、労働者の事情や意向の変化に応じた「転換制度」のあり方が重要としています。


また、転勤がある雇用区分の労働者の人数を確保する観点から、転勤を受容するインセンティブ(動機付け)として処遇の差をつける場合、労使で十分に話し合って納得性のある水準にすることが望ましいとしています。


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厚生労働省の「転勤に関する雇用管理のヒントと手法」はあくまでも参考という位置づけだと思います。


でも、現在、政府が推進している「働き方改革」や「非正規社員格差是正」等が浸透してくると、


近い将来、人事異動のあり方全体を検討すべき時期が来るかもしれません。


その際は、慣行としての「転勤」たり、公私混同や思いつきの「転勤」では対応できないかもしれません。


将来に渡って続く新たな人材確保、また大切な人材の維持と成長促進のためにも、「転勤に関する雇用管理」について考えてみては如何でしょうか。


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